
ウォリアーズはカンファレンスセミファイナルでティンバーウルブズに敗れ、2024-25シーズンを終えた。振り返ればこの7カ月間は例年以上に山あり谷あり、まさに激動のシーズンだった。クレイ・トンプソンが去り、開幕から12勝3敗と好スタートを切ったかと思えば全く勝てなくなり、チームに明るい見通しが持てない状況にステフィン・カリーが警告を発することもあった。 転機となったのはジミー・バトラーの獲得だ。ケビン・デュラントやザック・ラビーンの獲得が噂されると同時に『将来の資産を守る』という名目で補強を見送る説も出る中で、トレードデッドラインにヒートと対立したバトラーの獲得が実現。ここからウォリアーズは23勝8敗とV字回復を見せ、プレーオフに第7シードで進出。ファーストラウンドでは『GAME7』の末にロケッツを撃破した。 しかし、ウルブズとのシリーズ初戦でカリーがハムストリングを痛めて戦線離脱。この試合には勝ったが、その後は4連敗。カリーは第6戦での復帰を目指して調整を続けてきたが、それは実現せずに終わった。 敗退から一夜明けて、カリーはシーズン最後の会見に応じた。「2月から最後のチャンスをつかむために頑張ってきた。一時期の僕らはプレーオフに何とか滑り込むのが目標で、その立場から考えれば誇りに思えることはたくさんあるけど、失望しているのも確かだ。第6戦での復帰に向けて回復は順調だった。ブランクがあるから上手くいったかどうかは分からないけど、僕は楽観的だった」
「ケガがなければ優勝できたかもしれないと考える」
スティーブ・カーは「チャンスはあったが運が味方しなかった」とウルブズとのシリーズを総括した。カリーもそれに同意する。 「優勝チームが決まるまでの数週間は、ベッドに入るたびに『優勝できたのに』と思うだろうね。でも、このリーグで優勝するのは本当に難しくて、すべての物事が自分たちの思い通りに進まなきゃいけない。過去には相手の不運に僕らが助けられたこともある。健康と運が必要で、終盤でボールがどちらに転がるかみたいな予測不可能なことがあるから、人々はバスケに熱狂するんだ」 「ケガがなければ優勝できたかもしれないと考える。実際にそうだったと思う。でも同時に、僕は来シーズンを楽しみにしているんだ。僕のケガで状況が変わったけど、誇れる点は多いし、前向きな姿勢を維持していきたい。僕が欲しいのは優勝争いのチャンスで、僕らは実際に優勝の可能性がある最後の8チームの一つだった」 コートに立てないまま敗退した悔しさは本人にしか分からないものだ。それでもカリーは穏やかな表情で、時おり笑顔も交えながら自分の思いを語った。リーグで最も高額年俸のチームでありながらプレーインで敗退し、解体の危機にあった1年前よりもチーム状況はずっと良くなっており、そのことがカリーに明るい未来を感じさせている。 「プレーオフに残っているチームの戦いぶりや、残念にもケガをしてしまった選手を見ていると、このリーグでは強豪としての地位が保証されていないことをあらためて思い知らされる。でも僕とドレイモンド(グリーン)、スティーブ(カー)、バトラーは契約をあと2年残していて、この状況を最大限に生かせばいい。万全の準備をして、また82試合のシーズンに臨むよ。できればプレーオフ進出のために2カ月間の過酷な戦いを強いられることなく、終盤にはもう少し余裕を持って臨みたい。チームの方向性は明確になっているから、来シーズンを楽しみにしている」
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